岩手県立大学 ソフトウェア情報学部

Cognitive Thinking System, Fujita Laboratory II  

 

研究内容

 

基本コンセプト

「道具に使われる」という言葉をよく耳にしますが,現在のコンピュータを使っていると,まさにこういう状況に直面する機会が多くあります.これは,コン ピュータが提供する画一的なサービスを人間がその利用法を覚え,慣れ,考えながら利用しているからではないでしょうか?コンピュータがもう少し利用者に合 わせた優しい反応を示してくれれば,子供からお年寄りまでもっと自由にコンピュータを利用できるはずです.

そこで私たちは,コンピュータが人間の個性にあった反応を示すことができるようにソフトウェアの研究・開発をしています.

研究の柱(キーワード)

研究のキーワードには,ニューラルネットワーク,遺伝アルゴリズム,強化学習といった様々な学習メカニズムが含まれます. さらに,認知モデル,感情モデルといった認知心理学,哲学的な知識も必要となります.場合によっては生物学の知識も必要です. もちろん,ソフトウェア工学における基礎知識も必要なのは当然です.

主な研究テーマ

  • イメージ通りの画像と音楽を
    五線譜では作曲ができない人でもブロックを積み上げるという簡単な動作で直感的に作曲できるという作曲システムを研究しています.このシステムでは,ブ ロックを用いて表現した絵でどんなイメージを持つかというその人の認知モデルをシステムが構築し,それに基づき,絵にあった音楽を生成します.このシステ ムは逆に,音楽にあった映像を生成することにも使えます.さらに,文章を入力するとその人が望む音と映像が自動的に生成できるシステムとなることも期待で きます.人間の感性をより簡単に表現する手段をコンピュータで実現できることになるはずです.
  • イメージ通りの演奏を
    演奏者が気分良く演奏できるように 演奏者の意図を汲んだ音を鳴らしてくれるギターを研究開発しています.演奏者の意図をどうやって測るのか,演奏中に段々思い通りの音になるようにするため の方法が課題となります.この課題をクリアすれば,ギターのみならず,多くの機会に応用でき,利用者の思い通りに動作する機械が実現できるはずです.現 在,ギターと平行して,視覚弱者のための知覚支援システムも研究開発中です.
  • ロボットに心を
    ロボットが人間と共存するためには,ロ ボットが人間と同じように考え,人間に共感し,意図を汲んで働いてくれる必要があるといえます.このために,ロボットに感情,感性,そして発達能力を与 え,利用者の気持ちを思いやる能力を持たせたいと考えています.このための様々な要素技術についても研究開発しています.




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